リボン選びの基礎知識
1.素材
リボン素材には化学繊維と天然繊維とがあります。カタログでは「素材」として表示されています。
| 素材名 | 特徴 | 原料 | 温暖化対策 | 区分 | 主なリボン |
| アセテート | ☆つややかな光沢と鮮やかな発色、ソフトな風合い。
ハサミで切っても手が痛くなったり、カットラインが曲がったりすることがありません。
★シワが残りやすいので、結び直しのないようにご注意ください。3mmくらいの細幅では強度不足で 切れることがあります。 |
原木 酢酸 |
○ | 半合成繊維 | ニューフローラルサテン フェミールサテン ロイヤルタフタ |
| ポリエステル (テトロン) |
☆シワが入りにくく、切れにくいので安心して結びなおすことができます。
吸水性がなく、水を使う用途で歓迎されます。シワが入りにくいので、練習用に使えます。
★古いハサミでカットすると、カットラインが曲がったり、指に負担がかかったりすることがあります。 |
石油 天然ガス |
△ | 合成繊維 | カスタムサテン リーガルサテン プライムサテン |
| ナイロン | ☆色合いに深みがあり、伸縮性に富み、摩擦強度も強い素材です。
レース類にも広く使用されています。
★直射日光によって色が変ることがあります。保管場所にご注意ください。 |
石油 | × | 合成繊維 | ギンガムチェック グロリアスサテン |
| コットン(綿) | ☆吸水性に富み、膚にも地球にもやさしい素材です。
★水にぬれると染料が落ちて、その跡が残ることがあります。 |
綿花 | ○ | 天然繊維 | テヌートコード キャンディチェック |
| 麻 | ☆ざっくりとした風合いで、目の粗いリボンに最適です。
★リボンに利用されているときも、麻100%ではなく、ポリエステルと交織されることが多く、単独利用は一部のリボンに限られます。 |
麻 | ○ | 天然繊維 | ニュー麻リボン |
| ベンベルク (キュプラ) |
☆鏝(こて)で融けないので、リボンフラワーの花や葉に成型可能。レイヨンの一型。
★強度の面でラッピングには不向きとされます。 |
綿花 | ○ | 再生繊維 | シルキー オーガンジー |
| レーヨン | ☆光沢が絹に近く、かつて生花業界で広く利用されていた素材です。
現在でも生花包装技術の検定試験などに用いられます。
★リボンへの利用は一部に限られます。 |
原木 | ○ | 再生繊維 | レーヨンサテン |
| アクリル | ☆明るい発色が特徴です。
★皺になりやすいので、リボンへの利用はフロッキーパイルなど一部商品に限られます。 |
石油 | × | 合成繊維 | ベリータ |
| ポリ乳酸 |
☆作物の澱粉を原料に作られる合成繊維。
合成繊維でありながら、化石燃料を利用しない繊維です。
熱によって融解するため加工適性に優れています。
★染色が難しい。価格は徐々に下がっていますが、いまなお高価です。 |
とうもろこしなど | ○ | 合成繊維 | エコリボン エコタフタ |
2.組織
リボンには経糸と横糸を絡ませた「織り」と、一本の糸から作る「編み」とがあります。それぞれ適性も異なります。
| 組織 | 特色 | 商品例 |
| タフタ | 平織りともいい、下図のように縦糸と横糸とが交互に交差します。![]() |
ロイヤルタフタ |
| オーガンジー | 極めて密度の低いタフタ。うすく、透け感があります。 | ニューオーガンジー パールオーガンジー |
| サテン | 朱子(しゅす)もいい、縦糸4本から8本に対して横糸が1回ずつ交差するもの。縦糸が多く出て光沢の強い側を表といいます。下図では経糸を横にして表示しています。![]() |
フェミールサテン カスタムサテン |
| 両面サテン | サテン織りの一種で、縦糸をさらに増やして表裏とも横糸を覆い隠し、両面にサテンの光沢を持たせたものです。 |
リーガルサテン 両面パールサテン |
| ツイル | 綾織ともいい、縦糸二本に横糸が交差し、斜めに畝が現れます。![]() |
ゴールデンツイル |
| ジャガード | 縦糸と横糸とを複雑に交差させて、さまざまな文様を作ります。 | ジャガードヒイラギ |
| フロッキー | 織物に糊を塗布し、そこにパイル(短い繊維)を静電気の力で植えたもの。ベルベットに似ていて高級感ある、温かみのある風合いが特徴です。 | ベリータ |
| シール | ベルベットのパイルを圧着ローラーでねかせ、アザラシの皮のような光沢を持たせたものです。 | シールリボン |
| ジョーゼット | 強く撚りをかけた糸を縦横に用い、うすく凹凸のある織物に仕上げたものです。 | ジョゼッテ |
| チュール | 六角形の細かい網目がある薄い編み物。 | ナイロンチュール |
3.加工
加工には、多くのバリエーションがあります。商品名によく現れる加工は次のとおりです。
| 加工名 | 特徴 | 商品例 |
| オンブレー | リボンフラワー用リボンには、花びらの色の濃淡を表現するために濃度が徐々に増減する染め方をしています。 | シルキーオンブレー |
| シャンブレー (玉虫効果) |
縦と横に異なった色の糸を用いた織物で、見る角度によって色彩が変化します。 | ワイヤー入りオーガンジー シャンブレー |
| 屋外防水 | 屋外のディスプレーには雨がかかっても崩れたり汚れたりしない防水加工を施した生地を使います | 屋外防水ベリータ |
| 撥水 | 生花用のリボンには水がかかっても染み込みにくい加工が施されています。 | ニューフローラルサテン カスタムサテン |
| ウーブン | 製織の段階から細幅で織ったリボンのこと。 反対語は「カット(リボン)」。ほつれる恐れは皆無です。 | ウーブンホリデータータン |
| カットリボン | 広い幅の反物を刃物でスリットして生産したリボンのこと。 合成繊維は熱で溶かして切り、融着によりほつれを予防しています。 | フェミールサテン ニューフローラルサテン ロイヤルタフタ |
| ワイヤー入り | リボンの両耳に細いワイヤーを入れて、自在に形が付けられる性質を付与したもの。 | リーガルサテンワイヤー |
| 堅仕上げ | 用途によっては、リボンのループが型崩れしないように、 でんぷん糊や化学樹脂が塗布されることがあります。 | ニューフローラルサテン カスタムサテン |
| グランプリ | リボンのカット耳の側を加熱・加圧して、ほつれを予防する措置。 | リーガルサテングランプリ |
4.まとめ
用途に応じたリボン選びのポイントは次の通りです。○は好適です。
| 特徴\商品名 | ニューフローラルサテン | カスタムサテン | リーガルサテン グランプリ | プライムサテン | プリンセスサテン グランプリ | フェミールサテン | ロイヤルタフタ | リーガルサテン ワイヤー | 適した用途 |
| 水ぬれに強い |
○ | ○ | 生花のラッピングをするとき | ||||||
| しわになりにくい | ○ | ○ | ○ | 箱のラッピング(結びなおしがあるとき) | |||||
| ハサミで切りやすい | ○ | ○ | ○ | ○ | ハサミで加工するとき | ||||
| 形が崩れにくい |
○ | ○ | 大きめの店頭ディスプレイに | ||||||
| 表裏の光沢に差がない | ○ | ○ | ○ | 光沢差が気になるとき | |||||
| 洗濯に強い | ○ | ○ | グランプリはカット耳を強化しています |


